「じてんしゃ飯」の始まりは、昭和2年に遡ります。毎日新聞社主催の日本新八景を決める国民投票で雲仙岳が1位に。これを記念し「島原半島一周自転車競争大会」が行われました。
県内外からの80名の参加者の中、地元南串山出身の中村昇選手が見事優勝。南串山の県道沿いの応援は大変なものでした。
このとき、応援にかけつけるために取るものもとりあえず作った醤油飯(しょいめし)のおにぎりを、速いという意味を含めて「自転車飯」と呼び始めました。
じてんしゃんごて はよ たくる しょいめし
(自転車のように速く炊ける醤油飯)
※醤油飯とは、醤油と常備のにぼしを入れる炊き込みご飯のこと
それ以来、自転車飯は雲仙市の郷土食として愛されるようになりました。
資料提供:土井菊子氏(続南串山町郷土誌編集者)
天洋丸として、橘湾産のにぼしを普及させたい!と考えたとき、この「自転車飯」を手軽に味わってもらえたら…と、炊き込みご飯の素にしてみなさんにお届けすることを思いついたのでした。
ご家庭によってお醤油の嗜好はそれぞれ。だから、「具」のみをパックすることにしました。
にぼしはもちろん橘湾のものを。人参やごぼうなどの乾燥野菜は九州産、しいたけは雲仙しいたけ生産組合のものを使用。
余分な調味料は入っていません。にぼし・乾燥野菜ともに、異物混入がないように天洋丸加工場でしっかり目視でチェック。
お子様にも安心して召し上がっていただけます。
「サンバル」は、インドネシア料理の付け合わせや調味料として、食卓に欠かせないもの。毎日お母さんが手作りするサンバルは、庭や畑で育てた赤唐辛子と香辛料を石臼で丁寧にすりつぶしたペーストです。家庭によっても様々なサンバルレシピが存在します。
私達、天洋丸が外国人技能実習生を受け入れて、最初に驚いたのが辛味と香辛料の食文化。
地元への理解と、共生のために、インドネシア料理に着目し、2018年6月「雲仙市インドネシア料理研究会」を実習生とともに立ち上げました。
料理教室やイベント出店などを行い、地域の方たちと交流しています。
そのうちに、自分たちで赤唐辛子を栽培し始め、夕食のたびにサンバルを作っている実習生の姿をみて、せっかくだから自分たちが漁獲したカタクチイワシの煮干しを入れた「オリジナルサンバル」を作ってみよう、と思い立ちました。
ニボサンバルを商品化した2020年当初はインドネシア料理研究会で育てた赤唐辛子を使用していましたが、赤唐辛子の在庫が少なく、インドネシア食材店から仕入れたタイ産の赤唐辛子を使用して作っておりました。
しかし、せっかく橘湾産の煮干しを使っているのだから、唐辛子も地元で生産したいと考え、「堀尾農園」と「本田農園」に協力をお願いし、農業×漁業の『ニボサンバルプロジェクト』が始まりました。
3月末に種を植え、8月には真っ赤に色づき沢山収穫できます!
インドネシア料理研究家の榎本直子先生にレシピをお願いし、試行錯誤の末、自家栽培の赤唐辛子と雲仙・橘湾の煮干しのサンバル『ニボサンバル』が出来上かがったのです。
「全国各地で頑張っている仲間に届けたい」という彼らの想いを叶えるとともに、私たち日本人がインドネシアの食文化に興味を持つ架け橋になれば幸いです。
にぼし原料用のカタクチイワシの漁では、網はとても大切な道具です。日々の操業中に網が擦れたり、ひっかけたりすると網は破れて穴があいたり裂けたりすることもあります。
月が明るくて出漁をしない旧暦15日前後の「月夜間」休みのときに、そういった破れを繕い修理しています。
このように大切に修理しながら使っていた網も、10年くらい経つと 破れがひどくなり新しい網と交換します。役目を終えた古い網の端切れは、漁師の間では汚れを落とすタワシとして、昔から重宝がられてきました。少しの洗剤で泡だち、汚れがよく落ち、乾きやすく清潔・・・
大事に使っていた網をまだまだ役に立たせたい。そんな思いから、大きな使い古しの網を、使いやすいサイズにカット、洗浄・殺菌し、「網エコたわし」を作りました。
道具を大切に使う漁師からのおすそ分けです。
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